相続対策、事業承継に使える家族信託【その2】

前回、家族信託の基本的な情報を書きました。詳しくはこちらをご覧ください。

家族信託は成年後見制度よりも機動的な資産承継が可能であることをご説明しました。成年後見制度は基本的にはその人の財産を守る意味が強い制度で積極的な相続対策や資産運用ができなくなってしまいます。不動産では契約行為などができなくなってしまい、収益物件などの運用ではその影響は計り知れません。

しかし元気なうちに家族信託を利用しておけば、息子等の受託者に事前に財産管理の権限を付与しておけるので万が一、判断能力の低下等の事態が起こったとしても受託者である息子が財産の管理権限を有しているので機動的な資産運用が継続できることになります。

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遺言の代用となる家族信託!?

さらに家族信託を利用する時の信託契約に二次相続以降の受益者(すなわち実質上の所有者)を指定しておくことができます。

例えば子供のいないご夫婦で先祖からの土地がある場合ですと、相続があった場合の受益権は妻に移り、妻が亡くなった場合はご主人の兄弟の息子(甥っ子)へ受益権が移るように信託契約で定めておくことができ、資産の外部流出を防ぐことが可能であります。遺言書の場合は二次相続以降の資産承継まで指定することはできないので、ある意味で遺言よりも効果的な資産承継を実現できる方法です。詳しくはまた後日お話しします。

 

受託者がしっかりとした運用ができるか?信託監督人という管理監督者

信託を利用したときは受託者が受益者に代わって信託契約で定めた権限の中で財産管理をします。

たとえば信託されている物件の賃貸契約や売買契約、ローン契約さらには固定資産税等のコストの支払いなどが想定されます。

どれも不動産運用の中では重要な契約、運用行為であります。

この運用を任せるわけですから、受益者はその運用方法が心配になることもあるかと思います。

受託者は親族であるので信用できる相手であることが前提ですが、受託者が経験不足であった場合など心配であることに違いありません。

そんな場合は「信託監督人」という運用サポートする人間を設置することがあります。

信託監督人は専門家など知識が豊富な人にサポートをお願いすればよいと思います。

 

信託契約は一般的だが、家族信託というスキームはこれから

一般の人には、まだまだ馴染みがない信託というスキームですが、実は不動産業界でも不動産ファンド業界では一般的となっております。

種類は違いますが不動産投資ファンドなど売買では現物不動産を信託設定し、信託受益権化して売買を行うことが多くみられます。

これは商事信託などと言うようです。私自身も信託契約の締結から、信託受益権の売買を数多く経験してまいりました。

ファンドでは受託者は「信託銀行」となり、受益者はSPC(実質の所有者・投資家)であり、受益者の運用委託するアセットマネージャーが受託者に運用指図をする流れです。

基本的な考え方は家族信託も同様ですが、家族信託は受託者が「家族」であることが大きく違うポイントではないでしょうか。

受託者がプロではないということで信用できる信託監督人等を設置することにより、不動産ファンドと似たスキームが出来ます。

この信託という制度についてはご興味がある方はお気軽にご相談ください。

 

また家族信託については記載したいと思います。

 

 

 

この度は弊社GLRは一般社団法人家族信託普及協会に参加しました。

家族信託の普及と正しい利用をするために、私自身勉強をしてまいりたいと思います。

 

ジーエルアールインベストメント株式会社

不動産・相続コンサルタント

豊田

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豊田 伸一郎

豊田 伸一郎

取締役副社長 不動産・相続コンサルタントジーエルアールインベストメント株式会社
1975年生まれ 公認不動産コンサルティングマスター 相続対策専門士 外資系不動産ファンドにて不動産投資・開発・運用業務で総額1000億円以上の実績 現在は相続対策専門士として数多くの相続案件に取り組む。
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